C式段ボール箱

構造

本体(身)部分にフタを被せて使用する、上下が2つに別れた形式をC式といいます。
基本的には抜型を作って製作する美装タイプですが、抜き型なしで製作する簡易タイプや、 さらに深く大きい箱で使用するために筒状の胴に上下のフタをかぶせるなど色々なバリエーションがあります。
一般的には「C式額縁タイプ」の他に、抜き型を使わないで作製できる額縁の無い「簡易C式タイプ」があります。
その他には、天面のないA式と一回り大きい底面のないA式を組み合わせて、簡易的にC式箱を作製する場合があり、これは「半A式」と呼ばれ、さらに深く大きい箱で使用するために筒状の胴に上下の蓋をかぶせたり、B式の底との組み合わせによる方法などC式箱にも色々なバリエーションがあります。

組み立て方

製造工程(主に使用する加工機械)

型使用

1. 自動平版打抜機
   ・木型で抜き加工

型不使用

1. スリッター(折れ線入れ)+パンチヤッコ(溝切り)
2. 簡易C式は四隅をステッチ留め

適用サイズ

ピンク色の楕円形の範囲が抜型不要のC式、赤色の楕円形の範囲は抜型使用のC式に適したサイズです。
木型不要の簡易Ｃ式の場合の適応サイズは、深さ50mmの時で、長さ100～2,000mm、幅100～1,000。
木型で製作する場合は、深さ50mmの時で、長さ100～900mm、幅100～500が目安となります。

JIS規格

C式の構造と種類

簡易C式タイプ(JIS Z 1507 - 0300、0301)

四隅をホチキスまたは糊付けで留めているタイプ。抜型を使用しないので型代が不要です。
身と蓋の別れた箱を小ロット・低予算で作りたいという場合には基本的に簡易C式タイプが用いられますが、ステッチ止めした場合は、畳めなくなるので量が多くなると輸送コストが割高になることがあります。
最近は職人が減ってしまった影響でこの箱を扱う会社も少なくなってしまいましたが、アースダンボールでは「簡易C式段ボール箱」も何点か販売しております。

C式額縁タイプ(JIS Z 1507 - 0422、0425)

額縁部分に切断面が見えないように作られます。品物を入れた姿がより綺麗に見えるので、贈答用の箱で人気のある形式です。

C式印籠タイプ

被せ蓋のタイプの中でも、もっとも高級感のあるもの。水戸黄門の印籠のように底部分の内側に段を設けて身とフタが突き合わせになって閉まるタイプからこのように呼ばれています。果物のギフトなど、ハイクラスな贈り物に使用されます。