夢の国の隣りの国■アースダンボール メルマガVOL83■2020年3月号-2
僕の妻は芸術家。
あの日、一箱のダンボール箱に込めた彼女の想いを聞いた時、
僕は彼女をずっと支えたいと思った。
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"次は~御舞浜(おまいはま)~、御舞浜~" プシュウ、プアアン
僕は電車通勤している。
途中駅に、あの夢の国で有名な御舞浜駅がある。
朝はこの駅でどっと人がおり、夕方はどっと人が乗る。
夢の国に行く人と、夢の国から帰る人だ。
着飾ったりコスプレしてテンション高め笑顔の人がほとんどで、
僕みたいにスーツ着て神妙な顔で突っ立ってる方が逆に目立つ。
そんなある日、僕はある女性に気がついた。
その女性は夕方、大体同じ時間、同じ車両に夢の国から乗って、
一駅だけ乗って次の駅で降りていく。
ニューヨークヤンキースのキャップにスタジャン姿のせいか、
一見男性にも見えるけど、キャップから長い髪がこぼれていた。
そしていつも少しくたびれたダンボール箱を抱えていた。
とても大事そうに、ギュッと抱きしめるように持っていた。
容姿も雰囲気も、夢の国で乗降する乗客とは明らかに違う彼女。
でもそれからほどなく彼女を見かけなくなってしまった。
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彼女の事も忘れた頃のある日、
僕はたまたま買い物があって夢の国の隣りの駅で降りた。
そして駅から目的の店まで歩く途中、すごい光景を見た。
『うわあ、すげえ!!!なん~じゃこりゃあ!』
それは、とある2階建てオフィスビルの壁全体に描かれた巨大アートだった。
僕には絵心や芸術の感性なんてこれっぽっちも無かったが、
その絵の圧倒的な迫力に僕は思わず息をのんだ。
ニューヨークの地下鉄ペイントで見るような荒々しさと
ルネッサンス期の巨匠達のタッチが融合したような作風。
テーマパーク?遊園地?で人々が楽しそうに?ハッピーに?
遊んでる?暮らしてる? ような、見たことない絵だった。
しかもビルの壁面。
ただ所々壁面が見えている。絵はまだ未完成のようだった。
以来、僕は会社帰りに度々その絵を眺めに行った。
絵が毎日少しづつ進んでいくのもわかった。
『一体、いつ、どんな人が描いてるんだろう?』
僕の日常に楽しみが一つ加わった。
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それを知る日は突然やってきた。
僕はいつものようにその絵を眺めていた。すると・・・、
『ねえ』 と後からと声をかけられた。
振り向くと、"あの彼女"が箱を持って立ってた Σ(ОД○*)
思わず(君は電車の・・・)という言葉が口から出そうになった。
『なあに?そんなにびっくりして。驚かせてごめんね』
彼女はとてもフレンドリーに話しかけてくれた。
『いや、別に。あのさ、この絵、凄いよね、時々見に来るんだ。』
『この絵、好きなの?』
『うん、好き。すごいよね、これ。誰が描いてるんだろう?』
『ふふふ、好きなんだ。この絵。これ描いたのね、わ・た・し!』
『は!? き、君が!? ああ、君だったんだ!?』Σ(ОД○*)
『君だったって、なんか私の事知ってるみたい・・・』
『あ、いや、勿論初対面。突然のご本人登場でびっくりで』(^▽^;)
『実は私、あなたのことちょっと前から知ってるの。
あなた、よくこの絵を見に来てたでしょ?
私が描きに来ると、よくあなたがここにいたから。
いつか声かけようと思ったけど、全然知らない人だし、
いつもかなり絵にご執心みたいだから声かけにくくって。
で、今かけてみた。』
『そっか、見られてたんだ。なんか恥ずかしいな。
(電車の中で君を見てたなんて余計言えないや・・・)』
『でも嬉しい。私の絵を好きって言ってくれる人に逢えて。
私ね。アーティストになるのが夢なの。
あ、そうだ、良かったら私のファン第一号になってもいいよ。
・・・なあんて・・・』((^┰^))
『ふ、ふははは! いや、なる、なるよ。ぜひなりたい!』
『ほんと~!? やった~!!』
彼女の人懐っこさもあって僕達はすぐに和んだ。
年齢も(多分)近いせいか、その後の会話もとても弾んだ。
その間もずっと、彼女はあの箱を大事そうに抱えたままだった。
『ねえ、一つ、聞いていいかな。大事そうに持ってる、それ、』
『ああ、この箱? これはね。私の親友』
『親友?』(・_・?)
『が、くれた箱なの。』
『そっか、親友がくれた箱か。大事な箱なんだね。』
『中身はね、ほら、絵を描く道具。
もうボロボロ箱なんだけど、親友が最後にくれたものなの。』
『最後?』(・・?)
『うん、最後。去年、病気で逝っちゃったの。』
『そ、そか。ごめん。余計な事聞いちゃって。』
『ううん、いいの。この箱の事聞いてくれた最初の人だし。
アイツ、私の夢をいつも応援してくれて。病床についてからもずっと。
である時ね、病室にパソコン持ち込んで、何やらデザイン作って、
それを箱に印刷するとかって、どっかの箱屋さんに発注して、
フルカラー印刷箱を1箱だけで作ってくれる業者を見つけたとかで、
それで届いた箱を私に見せながら言ったの。
"今の私にできるのはこのくらいだけど、
はい、世界に1箱しかないあんたのロゴ入り道具箱"
イカすでしょ。これ使って頑張ってね" って。
その後、すぐにね・・・
だからアイツからの最後のプレゼント。今の私の相棒よ。』
・・・だからとっても大事そうに抱えていたのか。
この箱は、亡くなった親友の願いそのものなんだ。
友情そのもの。只のダンボール箱、じゃないんだ。
僕はあの絵の魅力の秘密が少しだけわかった気がした。
『だから私、夢が叶うまではこの箱を使い続けるって決めたの。
どんだけボロボロになっても。』
『うん、叶う、きっと叶うよ。この箱があればきっと。』
『ありがとう。こんな話したのあなたが初めて。』(^ー^*)
『ねえ、絵を描いてない時は何してるの?』
『隣の駅の夢の国で清掃員してる』
『ああ、なるほど、それでか!』
『それでかって、どういう意味?』
『あ、いや、別に・・・(だからあの駅から乗るのか・・・。)
ほら、あそこの清掃員さんてさ、ホースから出る水で
地面に絵を描いたりするでしょ? だからなるほどって』(^▽^;)
『よく知ってるわね。私もあの技得意よ』(*^-^)
『そっか。あれ凄いよね。
・・・・・・・・・・。
ねえ、実はもう一つ聞きたいことがあるんだけど。』
『ん?なあに?』
『あのさ、この絵の、タイトル』('-'*)
『この絵の? ふふふ、タイトルはね~、
"夢の国の、隣の国"』(=v=)
FIN
追伸
彼女はちゃんとビルのオーナーに許可貰って描いてます^^
彼女の親友が発注したのはきっとアースダンボールです^^;
そしてもちろんフィクションです。
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【編集後記・へんしゅうこうき】
箱にはそれぞれ、人が込めた想いというものがある。
弊社がこれまで頂いたご注文の中にも、
彼女の親友のような想いを込めた人もいるかもしれない。
逆に、"別れたアイツに思い出を突き返してやる!"
なんていう想いもあったかもしれない。
どちらの想いも私達には大切で尊い。
でも、私達はそのほとんどを聞くことができない。
でも、でもなぜでしょうか?
そんなお客様の想いが、今日も箱を作る私達を突き動かすんです。
直接は聞けずとも、何かを介して伝わってくるのでしょうか。
だからもっとその想いをいつも感じる、受け止められる、
そんな企業になりたいなと、私個人的には思うのでして。
最後までお読み頂きありがとうございました。
m(__;)m
3月某日 編集長:メリーゴーランド(やまぎし改め)
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