デザイナーの方へフレキソ印刷の版下作成ガイド

オリジナル印刷の段ボール箱ができるまで

アースダンボールでは、オリジナルデザインの印刷段ボールを簡単に注文することができます。
ご希望の形状や印刷のデザイン案などを頂戴し、それをもとに最適な仕様を提案いたします。

• 版下デザイン作成・入稿
• 印刷版の作成
• 製造・完成

版と版下の違い

段ボール箱に印刷する際には「版」と「版下」が必要です。一見同じような言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。

■版とは

版とは、段ボールへ印刷を行う時に使用するもので、樹脂板を用いて作ります。一般的なもので例えると判子のようなイメージです。
通常アースダンボールでは、厚みが7mmの版を使用しますが、より繊細なデザインの場合は3ｍｍの版を使います。
版の厚みについての詳細は段ボールガイドのフレキソ印刷の原理をご覧ください。

■版下とは

商品ID：0247 宅配50段ボール タウンビュー50の版下デザイン

版下とは、印刷用のゴム版を作るために使用する、完成されたデザインの原稿を指します。
左図はみかん箱タイプの展開図上にデザインしたものです。デザインが枠からはみ出ているのは、「塗り足し」という部分です。展開図と塗り足しについての詳細は、罫線まわりと裁断面で気を付けるポイントにて後述します。

覚えておくと便利なテクニック

印刷の際に必ずかかってしまう「版代」ですが、デザインの工夫で半額以下に抑えることも可能です。また、箱の完成形をイメージしながらデザインを構成すると、どの角度からも楽しめる箱に仕上がります。ここでは段ボール印刷ならではのプラスワンテクニックをご紹介します。

■版代を半額以下にするテクニック

同じ箱形式に限りますが、工夫次第で一つの版を他サイズに使い回すことができます。特にオーソドックスなA式(みかん箱タイプ)は比較的簡単に版を併用でき、弊社の既製品販売サイト「ダンボールエース」で人気商品の「タウンビュー」シリーズも、実は一つの横に長い版を使って50サイズ～100サイズに印刷しています。そんなお特な版下の作り方をご紹介いたします。

タウンビューシリーズの版下デザイン

4つのサイズの展開図を重ねます。この時、下図の赤線のように、のりしろの反対側の裁断面と、箱の底面にあたる罫線に合わせることがポイントです。

底面の罫線に合わせる

箱の底面にあたる罫線に合わせることで、どのサイズでもデザインの開始位置を合わせることができます。また、サイズによって高さが変わるので、その特徴を活かしたデザインにすることも可能です。

図面に合わせてデザインを作成する

■エンドレス柄をよりよく見せるテクニック

弊社既製品販売サイト「ダンボールエース」にて好評発売中の「雪の結晶」シリーズは、配置にこだわって作られたエンドレス柄の段ボール箱です。この商品の版下を例に挙げて、段ボール箱特有の特徴を網羅したエンドレス柄の作り方をご紹介いたします。

フラップ(蓋)と側面の境目にある罫線

フラップと側面の罫線をまたがないように配置

フラップ(蓋)と側面の境目にある罫線(上図では赤線)をまたがないように配置します。特に上図のように複数の宅配サイズでも使い回しがきくよう作成する場合は、他サイズの罫線を意識しながら配置する必要があります。上図のデザインでは小さなパーツを活用することで、罫線と罫線との間を調整しています。

各面で柄がかぶらないように調整

実は、この版下は16種類の結晶を使って作成されています。同じ形の結晶を使用する際には、少しずつ角度を変えたりリフレクトツールを使って反転させたりして、チープなエンドレス柄にならないよう工夫しました。
どの面からも楽しめる、見ていて飽きない箱になったかなと思います。

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