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段ボールの中芯とは?フルート・ライナーの違いと注文時の注意点

段ボールの中芯とは、段ボールの強度や厚み、吸音性などを大きく左右する部分です。段ボールの重さやサイズにも影響するため、どのような用途で段ボールを使用するかによって、採用する中芯を選ぶ必要があります。

そこで今回は、中芯の基礎知識を説明したのち、段ボールの構造を決める「フルート」「ライナー」「中芯」の種類と特徴について解説します。段ボールを注文する際の注意点も紹介するため、使用用途に合う段ボールを探している人はぜひ参考にしてください。

 

1.段ボールの中芯とは?

段ボールの中芯とは、段ボール板を横から見た場合に、2枚の平らな紙の間に挟まれた波状の部分です。表の紙は「表ライナー」、裏の紙は「裏ライナー」、そして間のナミナミの紙が「中芯」となります。

中芯は、段ボール特有の軽さ・強度・吸音性などを持たせるための重要な役割を果たすパーツです。段ボール箱を手配する際に中芯を意識することは多くありませんが、段ボールに強度を求める場合は中芯の素材や種類にも注目しましょう。

 

2.段ボールの構造を決める3要素と種類

段ボールは、「フルート」「ライナー」「中芯」の3要素によって、箱の強度や外装の仕上がりが異なります。梱包する荷物に合う段ボールを購入するためには、3要素の特徴と種類を知ることが大切です。

ここからは、段ボールの構造を決める3要素の概要と、各要素の種類について解説します。

 

2-1.波型の長さと厚みで区別する「フルート」

「フルート」とは、中芯が波打つ高さや30cmあたりの段数で分けられた、段ボール板の種類のことです。フルートの高さがあるほど段ボールが厚くなり、段数が多いほど耐久性や緩衝性が高くなります。一般的な段ボールに使用されるフルートの段数・高さ・特徴・主な用途は、以下のとおりです。

種類 Aフルート
厚さ 5mm
段数 34±2
特徴 日本で最も多く使用されている段ボールの規格です。引越し用の段ボールや青果用の外装ケースとして使用されます。
種類 Bフルート
厚さ 3mm
段数 50±2
特徴 Aフルートに次いで一般的な段ボールの規格です。小物や軽量物の梱包、内装箱として利用されます。Aフルートよりも薄く簡単に加工できるため、ディスプレイやPOP用の商材としても人気があります。
種類 Cフルート
厚さ 4mm
段数 40±2
特徴 世界では主流となりつつある段ボールの規格です。Aフルートより1mm薄いものの、強度はほとんど変わりません。Aフルートに比べて印刷品質が向上しており、省資源かつ2割ほど少ないスペースで保管できます。
種類 Eフルート
厚さ 1.5mm
段数 93±5
特徴 段ボールとしては薄く、表面が滑らかに仕上がる規格です。厚紙とほとんど変わらない見た目のため、内装箱やギフトボックスなどに使われます。
種類 Fフルート
厚さ 1.1mm
段数 120以上
特徴 非常に薄い材質となることから、メール便やポスターケースなどに使われます。
種類 Gフルート
厚さ 0.9mm
段数 160以上
特徴 直接オフセット印刷が可能です。商品のパッケージや内箱として使われます。
種類 Wフルート
厚さ 8mm
段数 -
特徴 AフルートとBフルートを合わせた5枚で構成されている段ボールです。一般的に流通している段ボールの中でも頑丈で厚みと重量があり、重量物や輸出物の梱包に使われます。

フルートの種類が同じ場合でも、中芯に使う紙の種類によって段ボールの強度・価格・重さに差が生じます。

 

2-2.古紙の比率や重さで区分する「ライナー」

「ライナー」とは、段ボールの表面と裏面に使用される紙のことです。含有する古紙の比率や紙の重さによって区分され、アルファベットは古紙の含有率、数字は紙の重量を表しています。ライナーの種類ごとの古紙含有率・重量・強度は以下のとおりです。

種類 材質の割合 強度 重量
1m2あたり
D4 古紙含有率 95%以上 120g
C120 90%以上 120g
C5 160g
C6 200g
K5 バージンパルプ含有率 約30% 170~180g
K6 210g
K7 280g

ライナーは、使用する紙が重いほど強度と価格が上がり、表面がなめらかになる傾向です。D4~C6のライナーは古紙の比率が90%以上、K5~K7のライナーは全体の約30%にバージンパルプを使用しています。

 

2-3.強度によって種類分けされる「中芯」

「中芯」は使用される紙の強度によって種類分けされます。強度が高い紙ほど重量も増すため、中芯の種類はg数で表されることが一般的です。中芯の重さは、波打った状態のフルートをまっすぐに伸ばして1m2に切り取った状態の重さを表しています。以下は、中芯の種類と強度です。

種類 強度
120g 標準
160g
180g
180g強化
200g強化 高強度

一般的な段ボールや特に材質の記載がない段ボールには、120gの中芯が使われています。180~200g強化は、薬剤で紙自体を強化した中芯です。

 

3.段ボールを注文する際の注意点

既製品の段ボールを購入するのではなく、オーダーメイドで注文する場合には、段ボールの素材や色、フルートの種類など、さまざまな選択肢があります。段ボールの特性を十分に発揮させるためには、フルート・ライナー・中芯を選ぶ際の注意点を意識することが重要です。

ここからは、段ボールを注文する際の2つの注意点について解説します。

 

3-1.中芯とライナーのバランスを考える

段ボールの素材に高強度の中芯を選ぶ場合は、ライナーにも強度の高い材質を選びましょう。

梱包用として段ボールを使用する場合、ふたの部分などに折り目を付ける必要があります。中芯の強度とライナーの強度が釣り合っていなければ、ライナーが中芯の硬さに耐えられず、段ボールを折り曲げたときに破れてしまいます。ライナーが破れてしまえば、当然段ボールとしての強度は下がります。

また、ライナーに比べて中芯の強度が強い場合、段ボールに圧力がかかった際に表面に段差が生じるため、印刷の仕上がりが悪くなることも欠点です。中芯に強化芯を使う場合は、少なくともK6以上のライナーを選ぶなど、中芯とライナーのバランスを考えたグレードの組み合わせを選ぶことが大切です。

 

3-2.フルートの厚みで内寸が変わる

段ボールを注文する際は、配送サービスの利用料金の基準となる外寸だけでなく、フルートの厚みによって生じる内寸との差を考慮しましょう。

段ボールに使用するフルートの厚みによって、箱の内寸と外寸には差が生じます。例えば、厚さ5mmのAフルートを使用した場合、箱の長さや幅の差は10mm程度となります。荷物の大きさに外寸を合わせてしまうと、フルートの厚みによって荷物の出し入れが困難になりかねません。

梱包する荷物が決定している場合は、内寸を指定して注文する方法が理想的です。梱包する荷物に対して5~10mm程度の余裕を持たせて、内寸を指定しましょう。

 

4.使用用途にぴったり合う段ボールがほしいときは?

段ボールを選ぶ際は、送りたい荷物の大きさや頑丈さ、重量に合わせて、段ボール箱のサイズや強度を選択することが重要です。また、どのような相手に何のために送るかによっては、段ボールの外装にも気を遣う必要があります。

アースダンボールでは、約2600種類の梱包資材の中から梱包したい荷物に合わせたぴったりサイズの段ボールを検索することが可能です。

またご希望サイズが見つからなくても、梱包したい荷物に合わせたぴったりサイズの段ボールを小ロットから簡単に製作いただけます。

使用用途にぴったり合う段ボールを探している人は、ぜひアースダンボールのダンボールAでダンボール箱をお探しください。

 

まとめ

段ボールの真ん中にある波打った部分を「中芯」と呼び、中芯が波打つ高さや段数を「フルート」の種類で分けます。中芯は、段ボールの強度と厚さを大きく左右する部分です。

段ボールを注文する際は、中芯とライナーのバランスを取り、フルートの厚みで外寸と内寸に差が生じることを考慮に入れてサイズを指定しましょう。荷物の大きさや使用目的に適した段ボールを注文したい場合は、「アースダンボールのオーダーダンボール」をぜひご利用ください。

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