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樹脂版とは?印刷方式4つ・ダンボールに適した印刷方法も解説!

「印刷ダンボールを購入しよう」と考えるものの、「樹脂版とは何か」でつまずき、手続きを進められない人もいます。「樹脂版とは何か」を理解するためには代表的な印刷方式の原理を把握する必要があり、正しい知識を身につけることが、印刷ダンボールを購入するための第一歩です。

当記事では、樹脂版の意味と特徴、ダンボールにおすすめの印刷方法と選び方を解説します。自社製品の梱包箱やイベントに使用する印刷ダンボールを購入したい人は、ぜひ参考にしてください。

 

1.樹脂版とは?

樹脂版とは、樹脂から作成されたダンボール印刷用の凸版です。樹脂版は、デジタルデータをもとにした版下フィルムに樹脂を乗せてから紫外線をあて、不要部分を取り除くことで作成されます。ダンボール印刷に使用する版下フィルムは、パソコンのプリンター程度の大きさの機械で、比較的簡単に作成することが可能です。

樹脂版が広まる以前、ダンボール印刷にはゴム版が使われてきました。現在では、ダンボール印刷にゴム版が使われることは稀です。

ゴム版と比較した場合の樹脂版のメリットは、大きく分けて2点あります。

  • 文字修正が容易である
  • 製造コストを抑えられる

ゴム版は、手彫り職人が一枚一枚、彫刻刀で削る方法によって製作されます。そのため、版の間違いが発覚したとき、簡単に修正できません。その点、樹脂版は版下フィルムを新たに作成することで比較的簡単に修正できます。

また、樹脂版の作成コストはゴム版よりも安いことが一般的です。そのため、印刷ダンボールを安く製造することができ、コスト削減を図れます。

 

2.印刷方式の種類4つ|特徴・使用用途も

主な印刷方式は、凸版印刷・平版印刷・凹版印刷・孔版印刷の4つに分けられます。印刷方式はそれぞれ技法が異なり、使用用途にも違いがあるため、正しい知識をもとに適切な印刷方式を選ぶことが大切です。

以下では、4種類の印刷方式の特徴やメリット・デメリット、使用用途を解説します。

 

2-1.凸版印刷

凸版印刷とは、凹凸のある版の凸部分にインク(インキ)をつけて、文字や絵柄を転写する方式を意味します。文字を転写する凸版印刷のことを「活版印刷(活字印刷)」と呼ぶこともあり、歴史の古い印刷方式の一つです。

凸版印刷はコストが安く、安定した仕上がりを実現できることが特徴です。しかし、凸版印刷はプロセスカラーの網点の再現性が高いとは言えず、微妙な色使いを求められる印刷物には対応しにくい方式です。

〇凸版印刷の主な使用用途

  • 新聞
  • 名刺
  • シール、ラベル など

柔軟な版の凸部分に水性インクをつけて紙以外の素材に転写する「フレキソ印刷」も、凸版印刷の一種です。フレキソ印刷は水性インクを使用するため環境に優しく、将来的な成長が期待される印刷方式だと言えます。

 

2-2.平版印刷

平版印刷とは、凹凸がほぼ見られない平版を使用し、文字や絵柄を転写する方式です。平版印刷では、平版上に親水性の部分(水を含みやすい性部分)・親油性の部分(水を含みにくい部分)を作ります。印刷時には親油性の部分にのみインクがつき、文字や絵柄を転写できる仕組みです。

平版印刷は細かい網点まで刷ることができる方式であるため、文字や絵柄を鮮明に転写できるメリットがあります。

〇平版印刷の主な使用用途

  • 新聞
  • ポスターやカレンダー
  • 折り込みチラシ など

現在の一般商業印刷の主流とされている「オフセット印刷」も、平版印刷の一種です。オフセット印刷には品質の高い印刷物をスピーディーに製作できる特徴があります。

 

2-3.凹版印刷

凹版印刷とは、凹凸のある版の凹部分にインクを塗り、印刷物に押し当てて圧をかけることにより、文字や絵柄を転写する方式です。プレス機によって強い圧をかけることから表面が盛り上がるように印刷される特徴を持ち、独特の質感を表現できます。

〇凹版印刷の主な使用用途

  • 食品のパッケージ
  • 建材などへのプリント
  • 紙幣や切手 など

写真集でよく採用される「グラビア印刷」も、凹版印刷の一種です。グラビア印刷は細かい濃淡を表現することが得意な印刷方式で、オフセット印刷を上回る仕上がりを期待できるとも言われます。ただし、オフセット印刷ほどスピーディーに製作を進めることは難しく、折り込みチラシなどには不向きです。

 

2-4.孔版印刷

孔版印刷とは、文字や絵柄を転写したい部分にのみインクが浸透するように加工された版にインクを乗せて圧をかけ、印刷物を完成させる方式です。孔版印刷は、「スクリーン印刷」とも呼ばれます。

孔版印刷は細かな画線の転写には向かない方式であるものの、ガラスやプラスチックなど紙以外の素材への印刷にも対応できるメリットがあります。また、孔版印刷は耐候性が高く、屋外掲示物の印刷にも採用される方式です。

〇孔版印刷の主な使用用途

  • ステッカー
  • 看板
  • 安全ミラー
  • Tシャツ など

孔版印刷は他の印刷方式と比較して版の耐久性が低く、スピーディーな製作も難しいことから、一般商業印刷で採用されることは稀です。一方で、孔版印刷は少数印刷に対応しやすい特徴を持つため、ショップロゴ入のショッピングバッグ・名入れグッズなどを製作する際の印刷方式にも採用されます。

 

3.ダンボールにおすすめの印刷方法

ダンボール用の印刷方法には、さまざまな種類があります。印刷方法によって仕上がり・製造コスト・機能性が変化するため、ダンボール印刷の目的を踏まえたうえで、適切な方法を選択しましょう。

ダンボール用の印刷方法の代表例は、以下の5つです。

  • 【1】単色フレキソ印刷
  • 【2】超高速インクジェット印刷
  • 【3】オフセット印刷
  • 【4】箔押し印刷
  • 【5】シルク印刷

以下では、「単色フレキソ印刷」「超高速インクジェット印刷」を取り上げて、それぞれの特性や原理、どのような要望を持つ人におすすめなのかを解説します。

 

3-1.単色フレキソ印刷

単色フレキソ印刷とは、凹凸のある版の凸部分に「アニロックスロール」と呼ばれるローラーで単色のインクをつけ、ダンボールに押しつけることにより印刷するタイプの手法です。グラデーションは、網点加工によって擬似的に再現することができます。また、色ごとに版を分けて印刷すれば多色表現も可能です。

〇単色フレキソ印刷がおすすめの人

  • 文字や絵柄をくっきり転写したい人
  • 環境に優しい印刷方式を希望する人
  • 100箱以上の販売単位で注文する人

アースダンボールでは、最新技術を用いて開発されたフレキソ印刷機を使用し、高精度の印刷を実現できます。他社では実現が難しい複雑な模様や細かい文字の印刷など、従来のフレキソ印刷機では対応できないニーズにも応えることが可能です。また、複数色での印刷例も豊富にあるため、ぜひお気軽にお問い合わせください。

 

3-2.超高速インクジェット印刷

超高速インクジェット印刷とは、デジタルデータを使用し、ダンボールに直接フルカラー印刷するタイプの手法です。版を使用しないため初期費用を大幅に削減でき、スピーディーな製作にも対応できます。

〇超高速インクジェット印刷がおすすめの人

  • とにかく早くダンボールに印刷したい人
  • カラフルなオリジナルダンボールを安く準備したい人
  • 100箱以下の販売単位で注文する人

アースダンボールでは、超高速インクジェット印刷システム「ミラプリ(段ボール専用インクジェット)」を使用しているため、最短当日の出荷に対応できます。ミラプリを使用してダンボール印刷する場合は版の製作が不要のため、単色フレキソ印刷と比較してコストを抑えることが可能です。

さらに、ミラプリは水性マットニスを印刷面にコーティングするため、雨に濡れてもにじまず、梅雨シーズンも安心です。

 

まとめ

樹脂版とは、ダンボール印刷する際に使用する樹脂素材の版のことです。ゴム版と比較して、樹脂版は間違いを修正しやすく、低コストで作成できるメリットがあります。

ダンボールにおすすめの印刷方法は、「単色フレキソ印刷」と「超高速インクジェット印刷」です。仕上がりの美しさを求める人には単色フレキソ印刷、コストを抑えつつ早くダンボールに印刷したい人には超高速インクジェット印刷をおすすめします。

アースダンボールは、単色フレキソ印刷と、超高速インクジェット印刷の両方に対応しています。ダンボールへの印刷を考えている人は、ぜひアースダンボールにご相談ください。

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