ダンボールは夜空がお好き■アースダンボールメルマガ VOL45■2017年8月号
偏差値100をも超える超難関大学、東京ダンボール大学、通称"ダン大"。
その"ダン大"を首席卒業し、春にアースダンボールへ入社した彼の名は、
白鳥箱蘭丸(しらとりばこらんまる)。今回2回目の登場です。
しかし今回、そのあたりのくだりは全く不要、むしろ邪魔・・・。
このお話は、"超頭脳派"の彼、蘭丸が "こころ" を震わされた
アースダンボールが舞台の、ひと夏のファンタジックな物語。
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蘭丸の配属先は営業部。箱のオーダーメイド製作を承る部署で、
お客様とやり取りをし、お客様の夢を形にしていく重要な部署だ。
蘭丸はその頭脳ゆえ、必要な"知識"はものの数日で得てしまい、
営業部スタッフとして華々しいスタートを切った、と思われた。
ただ、今のところ一つだけ欠点があった・・・それは、
頭脳ばかりを使いすぎ、お客様への心の対応ができなかったのだ。
それが原因で、お客様からお叱りを頂くこともしばしばあった。
それでも蘭丸は頑張っていたし、周りも蘭丸を応援していた。
そんな蘭丸がデビューして最初に担当したある印刷箱があった。
デビューという思い入れもあり、彼はこの箱を"事例集"に掲載した。
"事例集"とは、
各営業スタッフが、個性的で特徴のあるオーダーメイド製作の中から、
クライアント様に許可を頂いて制作事例として掲載させて頂くページで
このページを見て、"同じような箱を作りたい"というお声もよく頂く。
(事例集ページはこちらです↓↓)
https://www.bestcarton.jp/fixed-box/sample-box/
蘭丸が載せさせてもらった箱は、シンプルな一色印刷の箱。
箱の天面いっぱいに街の建物や自然がシルエット的に描かれ、
その奥に広がる夜空に星々が煌いている、そんなデザインだった。
何となく不思議なデザインで、まるで1枚の写真を左右に切り分けて、
その左側だけを描いたような、右側には何かがあるんじゃないか?
と思えるようなデザインだったが、そこが興味を惹かれる箱でもあった。
クライアント様は、星々がテーマの雑貨店を営む店主さんで、
青森県の、北原星夜(きたはらせいや)さんという方だった。
星夜さんは、蘭丸の事例集掲載依頼に快く応えて下さった。
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この箱の事例集掲載から2か月ほど経った夏のある日、
蘭丸はとある1色印刷オーダーメイド製作の依頼を承った。
そのお客様は、事例集の星夜さんの箱を見て問い合わせを下さった。
岐阜県で、月がテーマの雑貨屋さんを営む店主さんで、
名前は南野月輝(みなみのらいと)さんという方だった。
蘭丸は月輝(らいと)さんから印刷デザインを受け取った。
そのデザインを見て、蘭丸は一瞬立ち止まった・・・。
箱の天面いっぱいに街の建物や自然がシルエット的に描かれ、
その奥に広がる夜空に月が煌いているデザイン。
そしてどこか左側が足りない、左側に続きがあるようなデザイン・・・。
蘭丸:『月輝(らいと)さん、、、このデザインって・・・』
月輝:『はい、蘭丸さん、お気づきと思いますが、事例集に載っていた箱と
よく似たデザイン、とお思いですよね? でもこのデザイン、
私が子供の頃から持っている箱に描かれていたものなんです・・・。』
蘭丸:『え? 子供の頃から・・・? それって、どういう、、意味・・・。』
月輝:『蘭丸さん、お願いがあります。この事例集の方に、
連絡を取って頂くことはできませんか? お逢いしたい、と・・・。』
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蘭丸は突然で迷ったが、このことを営業部の吉野部長に相談した。
部長:『なるほど、、で、蘭丸、お前は、どうしたいんだ?』
蘭丸:『はい、このお客様はお二人共とてもいい方です。
何があって、どうなるのか、何が起こるのかわからないけど、
もう一人の僕がそれを知りたがっているっていうか・・・。』
部長:『蘭丸、頭ばかりのお前にしちゃ、"こころ"が動いてるんだな。
よし、許可する。思うようにやれ。全責任は俺が持ってやる。
だが、個人情報扱いは細心注意でな。』
蘭丸はこの二人の間で慎重にやり取りをし、事情を説明し、
アースダンボールの本社応接室でお二人が逢う段取りを進めた。
意外なことに、星夜さんも月輝さんと同じくらいにそれを望んだ。
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8月某日、星夜さん、月輝さん、蘭丸は初めて顔を合わせた。
3人とも少し緊張した雰囲気だったが、その雰囲気が和んだ頃
星夜さんが切り出した。
ただ、既に3人ともが "今日の真の意味" を確信していた。
星夜:『僕には、幼い頃に離ればなれになった弟がいます。』
月輝:『僕にも、幼い頃に分かれた兄が、います。』
蘭丸:『・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!?』
月輝:『ただ、生き別れた兄がいる、というこいとと、
離ればなれになったのは私が3歳くらいの時ということと、
父は天文学者で、その父とも別々に暮らすことになったこと、
それ以外は、何もわからなかったんです。
先日、私の店のオリジナル箱を作ろうとネットを調べている時、
星夜さんの箱を偶然見つけて、昔、父がくれた箱に描いてあった絵と
そっくりなデザインだったので、いてもたってもいられず・・・
これが、父がくれたこの箱です。』
そう言って、月輝さんは持ってきた箱を取り出した。
星夜:『僕も、父からもらった箱を持っています。それが、これです・・』
二人は、それぞれの箱を左右に並べてみた。
すると・・・・
2つの箱の天面いっぱいに描かれた絵がまるで1つの絵のように、
ぴったりと・・・合わさった・・・!!
蘭丸:『こ、これって・・・まさか!!』
幼い頃に離ればなれになり、青森県と岐阜県に住んでいた兄弟が、
25年の時を経て、アースダンボールで箱を作ることをきっかけに、
埼玉県のアースダンボール本社応接室で再会を果たした瞬間だった。
蘭丸:『星夜さんと月輝さんが、き、、兄弟・・・』
だが、神様のめぐりあわせはそれだけではなかった・・・
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その時、アースダンボールの奥田社長が、
コンコン、と応接室のドアをノックしてやってきた。
社長:『お二人とも、遠路ようこそ、アースダンボールへ。
それで蘭丸君、会合はうまくいったのかい?』
そう言いながら、ふと二つに並べられた箱に目をやった。
社長:『こ、この箱、、、これ、昔、僕が作った箱だ・・・
なんで、あの箱がここに・・・?!』
『え、えええええッッ~~!!!!!』 全員が驚愕した!!
蘭丸:『しゃ、社長が昔作った箱お~~??』
社長:『ああ、、そうだ。25、、年くらい前かな、、、よく覚えてるよ。
ある男性からの依頼でね。全く同じサイズの箱を2つだけ欲しいって。
サイズは小さい箱だけど、できるだけ丈夫で長持ちする箱がいいって。
だからダブルフルートを使って、C式の箱を手作りしたんだよ。
箱が出来上がると、その男性がわざわざここまで受け取りに来てね、
代金を支払うと、その場で2つの箱を並べて、蓋面に絵を描いたんだ。
2つの箱に、まるで1つの絵を描いたようなデザインだった。
片方には月があって、もう片方には星々があって、、、。
二人の息子さんに渡すんだって、笑顔でそう言ってたんだ。
そう、これ、この絵だ、うん、、、間違えない・・。』
それは二人の父親が家族が離ればなれになる前に、
親子の絆の証として、兄弟の絆の証として、二人に送る為に作った箱だった。
二人はそれぞれの店の箱デザインに、父親が描いた絵をそのまま使ったのだ。
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その後、二人の兄弟は店を統合して共同経営することにした。
印刷デザインも1つに作り替えた。奥田社長からのプレゼントで(笑)
その店の新天地は、星や月がきれいな長野県のとある高原とのこと。
蘭丸は、
会社というものの歴史や存在意義の重さ、箱を作ることの意味、
人の幸せ、その中の自分、
頭脳と心をいっぱい動かして、考えて、想って、感じた。
お盆休みは九州の実家へ帰郷し、母親の手料理をたらふく食べた話を
楽しそうに話してくれた。
まるで夏休み明けの小学生のように "ちょっといい顔" になった。
≪参考文献≫
蘭丸の第一回目登場号『彼の名は』↓↓
https://www.bestcarton.com/profile/magazin/2017-jun.html
アースダンボール制作事例集↓↓
https://www.bestcarton.jp/fixed-box/sample-box/
この物語は、フィクションです。
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★★★ 今月のがんばれ舛掛(ますかけ)くん★★★
一つのデザインとしても成立しているけど、
二つが合わさると、デザインが繋がり、
更に世界が拡がる感じ、とても好きです。
編集長とは何の打ち合わせもしていませんが、
ちょうど(本当に本当ですよ)、
側面にデザインが入ったダンボール箱で、
デザインの繋がるダンボール箱を販売開始しましたので、
是非一度ご覧ください!
ダンボール箱のサイズも、定番の規格となっております!
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【宅配50サイズ】デザインダンボール箱(タウンビュー)
https://www.bestcarton.com/cardboard/box/0360.html
【宅配60サイズ】デザインダンボール箱(タウンビュー)
https://www.bestcarton.com/cardboard/box/0361.html
【宅配80サイズ】デザインダンボール箱(タウンビュー)
https://www.bestcarton.com/cardboard/box/0362.html
【宅配100サイズ】デザインダンボール箱(タウンビュー)
https://www.bestcarton.com/cardboard/box/0363.html
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アースダンボールのデザイナーが手掛けた、
受け取る人が喜んでくれるデザインが施してあります。
ご質問などありましたら、お気軽にどうぞ!
それでは、失礼いたします!
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【編集後記・へんしゅうこうき】
例えば、私がこのメルマガのイチファンだとすると、
蘭丸は好きなキャラクターの一人です。
彼の成長は、アースダンボールのリアルや仮想の中で、
楽しみを与えてくれます。
これからも、きっと蘭丸は頑張ります!
最後までお読み下さりありがとうございました。
m(__;)m
8月某日 メルマガ編集長 やまぎし
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