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ケアマークとは?主な種類の意味と記載する際の注意点も解説

ケアマークは荷物の取り扱い方法に関する記載で、ダンボールなどの外装につけられるマークです。ケアマークはシンプルなイラストで、見れば意味が理解できるようにデザインされていますが、中には意味が分かりにくいものも存在します。

ケアマークを記載しても、配送業者に指示通りの荷扱いを義務づける効果はありません。しかし、荷物の性質に合わせて正しくマークを記載することで、適切な取り扱いを期待できるでしょう。そこでこの記事では、ケアマークとはどのようなものか、主な種類と意味、記載する際の注意点について解説します。

 

1. ケアマークとは?

ケアマークとは、輸送時の荷物の取り扱い方を指示するマークです。ケアマークの目的は、荷物の破損を防止し、運搬する人の安全を確保することです。代表的なケアマークには「取扱注意」「壊れもの」などがあります。

ケアマークはJIS規格(日本産業規格)で定められており、JIS規格は、ISO(国際標準化機構)で定められているものを基準とします。そのため、ケアマークは海外でも通用するマークです。

JIS規格(Japanese Industrial Standards)とは、日本の産業製品の規格や測定法などを定めた規格です。自動車や電化製品のほか、プログラムなどの情報、サービスなどに関する規格もあります。さまざまな物事について一定の規格を設けることにより、産業の標準化を図っています。

ISO(International Organization for Standardization)は、スイスに本部を置く非政府組織です。国際的な取引をスムーズにする目的で、製品やサービスに関する国際基準を定めています。ISO規格の制定および改訂は、ISO規格にかかわるメンバーの投票により行われ、日本も参加しています。

 

2. ケアマークの主な種類と意味

ケアマークにはさまざまな種類があり、それぞれに対応した意味があります。ここでは、一般的に広く使われているケアマークの種類とその意味を解説します。英語表記も紹介するため、海外に輸送する際の参考にしてください。

ケアマークの種類(英語表記) 意味 使用場面

壊れ物

(FRAGILE)

壊れやすい荷物のため、注意して取り扱う ガラス、陶器製品など壊れやすいものを送るとき

水濡れ防止

(KEEP AWAY FROM RAIN)

雨水などで中身が濡れないようにする 紙製品や電子機器など水に弱い品物を送るとき

取扱注意

(HANDLE WITH CARE)

衝撃を与えないよう丁寧に取り扱う パソコンなどの精密機器や割れ物などを送るとき

踏みつけ禁止

(NO TREAD ON)

箱の上に乗ったり踏みつけたりすることを禁止する 贈り物や食べ物などの商品を送るとき

カッター厳禁

(DO NOT USE BLADES TO OPEN)

開封時のカッター使用を禁止する・内容物に注意して開封する 荷物が箱の容量のぎりぎりまで入っているなど、開封時にカッターの刃で傷つくおそれがあるとき

天地無用

(THIS SIDE UP)

荷物の向きを上下逆さにしたり、横積みしたりしないようにする 食器などの破損しやすいものや、鉢植えなどを送るとき

積段数制限

(STACKING LIMIT BY【数】)

箱を積み上げる際の段数の上限を指定する 引越しの荷物など、重い荷物の積み重ねにより下の荷物が圧迫されることを防止したいとき

手かぎ禁止

(USE NO HOOKS)

荷物を引き寄せる際に使う「手かぎ」の使用を禁止する 手かぎにより荷物が破損するおそれがあるとき

直射日光・熱遮へい

(PROTECT FROM HEAT)

直射日光や熱を当てないよう遮へいする 熱や温度変化により変質する可能性があるものを送るとき

このほかにもケアマークには、荷物に火気を近づけないよう注意を促す「火気厳禁」や、温度の上限・下限を示す「温度制限」、荷物の「転がし禁止」などもあり多種多様です。ケアマークは、複数組み合わせて表示することもできます。荷物の性質や、配送先の状況に合わせてケアマークを選ぶとよいでしょう。

なお、リサイクルマークは、ダンボールのリサイクルを促進するためのマークで、ケアマークとは異なります。リサイクルマークは表示が推奨されていますが、表示義務はありません。

 

3. ケアマークを記載する際の注意点3つ

ケアマークを記載する際は、いくつか注意すべきポイントがあります。注意点を無視すると、ケアマークの意図をうまく配送業者に伝えられず、荷物を破損させてしまう可能性があるため気をつけましょう。

ここでは、ケアマークを記載する際の注意点を3つ紹介します。

 

3-1. 天地無用の記載位置に注意する

天地無用のケアマークは、荷物を上下逆さにしたり、横積みしたりすることを禁止するマークです。マークの矢印が指す方向が「上方向」になりますが、記載方法を誤り、上フラップに記載してしまうケースがあります。

上フラップとはダンボール上部のフタのことで、そこに天地無用のケアマークを記載すると、矢印が指す方向が横向きになり、上フラップ面が横向きになってしまいます。正しく理解しておかなければ、意図しない方向に荷物が向けられるため注意が必要です。天地無用のマークは、矢印の向きに注意し、必ず箱の側面に記載しましょう。

 

3-2. 海外に送る場合は英語表記を忘れずに記載する

海外に荷物を輸送する際は、ケアマークのほかに英語表記も記載することが重要です。

JIS規格で定められたケアマークは、国際的な基準であるISO規格に基づいて作成されており、海外輸送の場合でも使用できます。しかし、日本と違い海外では荷物を雑に扱うことも少なくありません。配送担当者がケアマークを理解していない場合にも備え、英語表記を忘れずに記載しましょう。

たとえば、「取扱注意」のケアマークの下に「HANDLE WITH CARE」の表記があれば、配送担当者にマークの意味が伝わりやすくなります。

 

3-3. ケアマークが無視されることも想定しておく

ケアマークは、日本国内のほとんどの配送業者では、意味が理解されています。しかし、ケアマークはあくまでも注意喚起にすぎず、表示に従わない場合に罰則はありません。まれにケアマークが無視されるケースもあるため、そのような事態を想定しておきましょう。

具体的には、箱と内容物の間に緩衝材を入れたり、ビニールで包んだりして丁寧に包装し、万が一のときでも荷物を守れるようにします。配慮が必要な荷物を確実に届けるには、別途、配送業者との間で契約を交わす必要もあるでしょう。

 

4. ケアマークを使う場合は印刷済みダンボールがおすすめ

ケアマークを使用する際、自分で印刷してダンボール箱に貼りつける方法もありますが、すでにケアマークが印刷されたダンボールを使用するのが簡単でおすすめです。

ケアマークが印刷されたダンボールを利用するメリットは、貼り忘れを防げるほかに、貼りつけ位置を間違えずに済むことが挙げられます。ケアマークは配送担当者が分かる場所に、適切なサイズで、正しい向きに貼る必要があります。あらかじめダンボールにケアマークが印刷されていれば、細かくチェックする手間が省けて便利です。

荷物が複数ある場合には、梱包作業のペースを上げ、効率アップもできるでしょう。アースダンボールでは、配送する荷物に合わせ、さまざまなサイズのケアマーク入りダンボールを販売しています。

 

まとめ

ケアマークは、輸送時の荷物の取り扱い方を指示するマークです。輸送する荷物にケアマークを記載することにより、荷物の破損を防止し、運搬する人の安全を確保できます。ケアマークの種類にはさまざまなものがあるため、荷物の性質に合わせ必要なマークを選びましょう。

ケアマークを記載する際のポイントとしては、「天地無用」の向きに注意することや海外輸送時に英語表記をすること、マークが無視される事態に備えることが挙げられます。アースダンボールでは、ケアマーク入りのダンボールやケアマーク付きテープをご用意しております。1商品からでも購入できるため、ぜひご活用ください。

取扱注意・ケアマーク付きテープ

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