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エンボス加工とは?加工を施すメリット・デメリットも紹介
エンボス加工は、紙や金属などの素材に凹凸の模様・文字を浮かび上がらせる印刷加工技術です。エンボス加工を施すことにより、立体感のあるデザインで豪華な印象を与えられます。
この記事では、エンボス加工とはどのような印刷加工技術であるのかについて、詳しく解説します。また、エンボス加工を施すメリット・デメリットや、紙をプレスしない疑似エンボス加工の仕組みについても取り上げるので、エンボス加工に興味のある方は、ぜひご覧ください。
1.エンボス加工とは?
エンボス加工とは、紙や金属などの素材に凹凸をつけ、彫刻のように模様や文字を浮き上がらせる印刷加工技術です。凸版(正向きの樹脂版)や凹版(逆向きの金属版)などで紙を挟み込み、強い圧力をかけて形状を固定させます。凹凸が紙の表面に独特の質感をもたらし、視覚的にも触覚的にも魅力的な効果を生み出す加工です。
エンボス加工は、名刺やメッセージカード、ショップカードなどに多く見られます。特に、店舗のロゴや看板商品の存在感を際立たせる方法として効果的です。ただし、選ぶ素材の質や紙の厚みによっては加工が難しかったり、仕上がりが不均一になったりすることもあります。また、和紙のように端が不ぞろいな素材には適していません。適切な材質を選んで加工を施せば、印刷物に独特の魅力を加えられるのがエンボス加工の特徴です。
1-1.エンボス加工の種類
エンボス加工には、いくつかの種類や加工方法があります。代表的なのが、以下の3つです。
(1)ローラーエンボス加工
模様や文字を入れたローラーで熱と圧力を加え、プレスした箇所を浮き上がらせます。ローラーの硬さや凹凸の深さを調整することで、立体感の調整が可能です。浅いエンボスから立体的なエンボスまで、幅広い表現ができます。
(2)平板型エンボス加工
平面の金属板で凸版と凹版を用意し、紙を挟んで型押しする方法です。凸版の所が盛り上がり、立体感のある仕上がりになります。プレスの強度を調節すると加工の深さを変えられる点は、ローラーエンボス加工と同じです。
(3)デボス加工
エンボス加工とは反対に、加工した箇所を凹ませる方法です。エンボス加工と同様に、箔押し加工と組み合わせることもできます。
エンボス加工は、突起部分に金や銀などで色をつける「箔押し」だけでなく、箔を使わない「空押し」も可能です。この技術は、シンプルながらも紙の風合いを生かした効果的な表現ができるので、多くの製品に応用されています。アースダンボールへのご注文でも、特に人気のあるエンボス加工です。
2.エンボス加工のメリット・デメリット
エンボス加工は、通常の印刷とはひと味違った魅力をもたらしますが、同時に利点と欠点も存在します。エンボス加工のメリットとデメリットを理解すれば、印刷物をより効果的に活用できるでしょう。
2-1.メリット
エンボス加工は、以下のように幅広いデザインを可能とするのがメリットです。
- デザインに幅広い工夫ができる
- さまざまな種類の紙に対応できる
- 立体感を演出できる
- 異なった素材の質感を演出できる
- 高級感や特別感を強調できる
- 点字を表現できる
エンボス加工は、立体感を出して印刷部分を目立たせられるので、平面に印刷するよりもロゴやイラストが一層引き立ちます。白が際立つ紙や繊維が荒い紙など、紙質の差によってもさまざまなイメージの演出が可能です。たとえば、革や布のような見た目やテクスチャーを紙に与えることもでき、触りたくなるようなリアルな視覚効果を生み出せます。
素材そのままの状態ではなく、ひと手間かかっているのが分かることで、高級感や特別感を演出しやすいのもメリットです。また、点字表現にも利用できるので、視覚障害者に対する配慮にも役立ちます。
さらにもう一工夫しておしゃれな演出を増やしたい方は、下記のページもぜひご参考ください。
2-2.デメリット
エンボス加工には、コストが上がりやすい点をはじめ以下のようなデメリットもあります。
- コストが上がりやすい
- 細かなデザインに向かない
- 耐久性がやや下がる
- 視認性・可読性に欠ける
エンボス加工は文字や模様ごとに専用の型が必要で、デザインが複雑になるほど型の数が増え、コストがかさみやすくなります。また、小さい文字や柄は再現が難しく、プレス加工時のズレも考慮しなければなりません。
また、エンボス加工された部分は摩擦に弱く、特に凸部分に色をつけた場合は色落ちのリスクが生じるのもデメリットです。また、空押しのみの場合は紙の種類や光の当たり具合によって、情報が読み取りにくくなることもあります。
3.紙をプレスしない疑似エンボス加工
疑似エンボス加工とは、素材を物理的にプレスせずにエンボス加工のような効果を出す特殊印刷です。疑似エンボス加工では、印刷物の上に特殊なインクとニスを使用し、凹凸のある質感を再現します。
疑似エンボス加工は素材を凹ませることなく、表面に盛り上がった質感を作り出せるのが特徴です。素材へのダメージがほぼなく、耐久性に影響しません。また、緻密な模様や細かいデザインの再現にも優れており、通常のエンボス加工では難しい絵柄も表現できます。エンボス加工に比べてデザインの幅が広く、かつ大量印刷にも対応可能なのが、疑似エンボス加工の大きなメリットです。
3-1.疑似エンボス加工の仕組み
疑似エンボス加工で使用するのは、「ハジキニス」と「光沢ニス」という2種類のニスです。
通常のカラー印刷を終えた後、素材にハジキニスを部分的に印刷します。ハジキニスは、ざらざらとした質感を作り出すためのニスです。次に光沢ニスを印刷すると、ハジキニスと光沢ニスが重なった部分はニス同士がはじき合って表面が不均一になり、手触りがザラザラします。
一方、ハジキニスがない部分では、光沢ニスの質感そのままにツルツルした状態です。その後、UVランプを使用してニスを硬化させると、ザラザラした部分とツルツルした部分がその状態のまま固まり、印刷面に質感の差が生まれます。
以上の工程によって、ニスのみでもプレスしたエンボス加工と似た表現を可能とするのが、疑似エンボス加工です。
4.デザイン性が高いおしゃれなダンボール箱・製作事例
エンボス加工には、高級感や特別感を演出できる一方で、細かな模様の表現は難しいというデメリットがあります。疑似エンボス加工という方法もありますが、アースダンボールではカラーダンボールの使用によって、エンボス加工のみでも複雑な模様の表現を可能としました。
カラーダンボールは、表紙・中芯・裏紙のそれぞれで異なる用紙を選ぶことで、多彩な演出に対応できます。単色は約100種類、模様つきで約400種類と、500種類以上のカラーダンボールを用意しています。もちろん、オリジナルの組み合わせでも製作可能です。
たとえば、祭壇やお仏壇に砂糖をお供えする供糖台の製作事例があります。金を基調に梨地でエンボス加工したカラーダンボールを使用することで、のっぺりとした安っぽさをなくし、より荘厳な印象のある台に仕上げています。元々4パーツで構成されていた台を2パーツに変更し、コスト削減と組み立ての簡単さも実現しました。
◆段ボール製作事例:供糖台(ゴールドエンボス梨地)
カラーダンボールへのメッセージ印刷も可能です。アースダンボールのミラプリであれば耐水性にも優れており、さまざまな素材や形のダンボールに対応できます。エンボス加工と組み合わせれば、表現できるデザインの幅はさらに広がるでしょう。
商品のパッケージデザインにお悩みの方は、下記のリンク先もヒントとしてお使いください。
まとめ
エンボス加工には、立体感があり豪華なデザインを紙や金属に施すことができます。単なる印刷よりも高級感・特別感を演出したい場合に、エンボス加工はおすすめです。
梱包資材専門サイトのアースダンボールでは、エンボス加工による豪華なデザインを紙の製品に施せます。また、フルカラー印刷でダンボールにカラフルな印刷を行うことが可能です。エンボス加工やフルカラー印刷を紙・ダンボールに施したい方は、ぜひアースダンボールにお問い合わせください。