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通い箱とは?メリット・デメリットや導入基準を解説
通い箱(通函)とは、拠点間を往復して輸送する際に繰り返し使用される箱のことです。一方通行の通常の輸送で使用されるワンウェイ箱とは異なり、プラスチックコンテナ・木箱・スチール製・プラダンなど、さまざまな材質が用いられています。中でも、プラスチック製のダンボールである「プラダン」は軽量かつ耐久性に優れているためあらゆる業界・業種で注目されている製品です。
当記事では、プラダンの通い箱を使うメリット・デメリット、通い箱とワンウェイ箱で悩んだ場合の見極め方を解説します。通い箱の導入を検討している方は、ぜひご覧ください。
1.通い箱(通函)とは?
通い箱とは、離れた拠点間を往復して輸送するための箱のことで、通函とも記されます。
通い箱には、プラスチックコンテナ・木箱・スチール製・ダンボールなど、さまざまな材質が使用されており、以前は折りたたみ容器のプラスチックコンテナが主流でした。しかし、プラスチックコンテナは単価が高く、サイズの仕様が少ないデメリットがあります。
とは言え、同じ箱を何度も使い回しする通い箱には耐久性に優れた材質のものが最適です。そのため、最近では紙製ダンボールではなくプラスチック製のダンボールである「プラダン」が注目されています。プラダンとは「プラスチックダンボール」の略で、ポリプロピレン樹脂を原材料として作られています。中空構造のため軽量かつ耐久性に優れており、繰り返しの使用に向いています。
反対に一方通行の通常の輸送を「ワンウェイ」と言い、こちらは使い切りの紙製ダンボール箱を使用するのが通常です。この時に使用される箱は「ワンウェイ箱」とも呼ばれています。
プラダンについての詳細は、下記のリンク記事で詳しく解説しているのでぜひご覧ください。
2.プラダンの通い箱を使うメリット・デメリット
通い箱に、他の素材の箱ではなくプラダンを使用するのには多くのメリットがあります。しかし、少なからずデメリットも存在するので、両方をよく確認して導入を検討することが大切です。
ここでは、プラダンの通い箱を使うメリット・デメリットを紹介します。
2-1.メリット
プラダンの通い箱を使うメリットは下記の4点です。
- 1. 環境に優しい
- 2. ランニングコストが削減できる
- 3. 紙粉がでないので衛生的に使える
- 4. 搬送物を安全に輸送できる
プラダンは、紙のダンボールに比べて耐久性・耐水性に優れているので繰り返し使用でき、汚れた場合にも水洗いができます。そのため、ゴミを削減でき地球環境に優しいのがメリットです。環境に配慮したゼロエミッションの取り組みは、企業のイメージアップにもつながるでしょう。
リサイクルはランニングコストの削減にもつながります。紙のダンボールより単価が高いため初期費用はかかりますが、丁寧に使用すればより長く利用できるので長期的に見ると経費を削減できるのがメリットです。使い捨てのダンボールの場合にかかるゴミの廃棄費用や箱を封緘するための梱包資材費、作業効率などトータルで考えるとコストダウンできる可能性は大いにあります。
また、紙のダンボールを裁断するときの紙粉発生がないためプラダンは衛生的で、輸送物に紙クズが混入する心配もありません。耐水性や耐衝撃性にも優れた素材が搬送物をしっかりと保護するので、安心して輸送できます。
2-2.デメリット
プラダンのデメリットには下記の3点が考えられます。
- 1. 導入コストがかかる
- 2. 箱を長持ちさせるための手間がかかる
- 3. 保管場所が必要になる
プラダンのデメリットの1つに、紙のダンボールに比べて導入コストが高額になることが挙げられます。繰り返し使用できるので長期的に見ればコストパフォーマンスは高いものの、導入時にまとまった初期投資が必要です。輸送先を何度も行き来するものなので、紛失のリスクもあるでしょう。
雑に使用すればそれだけ早く新しい箱を購入する費用もかかるので、紛失に注意して丁寧に扱う必要があります。清潔に使用するために箱を消毒したり拭きあげたり、内容物によっては洗浄することもあります。長持ちさせるためにはそれなりの手間がかかるのはデメリットと言えるでしょう。
また、通い箱は繰り返し使用するので、使っていないときはどこかに保管しておく必要があります。保管場所の確保は納入した取引先にもお願いしなければなりません。折りたたむことができるためコンパクトにはなりますが、量が多い場合にはそれなりの保管スペースが取られる可能性があります。
3.通い箱とワンウェイ箱で悩んだ場合は?
搬送物を送り先と往復しているのにもかかわらず、ワンウェイ箱と呼ばれる紙製ダンボール箱を使用している場合、通い箱に切り替えるべきか考える方もいるでしょう。
プラダンのメリットを考えると、環境保全やコスト削減のためにも通い箱導入を検討してみるのもよいでしょう。どちらのほうがお得なのか、切り替えに悩んでいる場合には以下の計算式を分析して判断することがおすすめです。
ワンウェイ箱の費用+梱包作業費用 > 通い箱の投資コスト÷予想使用回数+梱包作業費用+通い箱の返却輸送費用
ワンウェイ箱の費用に関しては、近年のダンボール価格の推移を下記のリンク記事で詳しく解説していますのでぜひ参考にしてください。
3-1.投資コスト
通い箱の導入にかかる投資コストを割り出すには、「箱の単価」と「必要枚数」を決定する必要があります。
「箱の単価」についてはどの通い箱にするかを選ぶだけで問題ありません。悩んでいる場合は、いくつかの商品を比較して計算するとよいでしょう。
「必要枚数」を把握するには、通い箱を出荷してから返却されるまでの輸送サイクルタイムを算出する必要があります。計算式は下記の通りです。
輸送サイクルタイム=出荷前の滞留日数+出荷時の輸送日数+返却までの滞留日数+返却時の輸送日数
輸送サイクルタイムが算出できたら、その日数で使用する使い捨て箱の使用量が購入必要数量の目安になります。少しプラスして購入しておくと安心ですが、購入しすぎたり不足が発生したりすると無駄な費用が発生してしまうので数量をうまく見極めることが大切です。
3-2.予想使用回数
予想使用回数は、通い箱の強度や内容物、使用頻度によっても大きく変わります。比較的重いものを搬入することが多い場合や、使用頻度が高い場合には早めに買い替えが必要になる場合もあります。基本的には、耐久性が高い商品ほど予想使用回数を多く設定できます。
予想使用回数の計算式は下記の通りです。
予想使用回数=耐久年数÷輸送サイクルタイム
輸送箱の耐久年数は、日数に換算して計算しましょう。たとえば耐久年数を5年間(1825日)、輸送サイクルタイムを43日間で計算した場合、約42回が予想使用回数となります。予想使用回数や耐久年数はあくまで目安であることを理解した上で算出することが大切です。
3-3.梱包作業費用
プラダンを使用すると梱包する作業者の負担を軽減し、効率化ができます。ワンウェイ箱の場合、箱の組み立てや梱包を含めた作業の手間がかかるのに対し、プラダンは箱の組み立てや折りたたみが簡単で、閉じるときのテープ類も不要です。
梱包する際、箱の中に荷物を詰める時に仕切りやクッションなどの資材が必要なのは、プラダンもワンウェイ箱も同じです。しかし、プラダンは箱の組み立てや折りたたみ、箱を封緘する作業にかかる手間を軽減できるほか、封緘するための梱包材も削減できます。
梱包にかかる時間は中に納める搬送物にもよりますが、プラダン通い箱を検討する際には、梱包作業費も計算に含めて利益を計算しましょう。多少1つの梱包箱に時間がかかったとしても、プラダンのかかったコストは使用回数で割り算できるので、トータルで見ればコストダウンにつながります。
3-4.返却輸送費用
通い箱は輸送で繰り返し使用するので、ワンウェイでは発生しない返却輸送費用がかかります。自社便で配達している場合は帰りの便で空箱を回収してくるだけなのでコストは発生しませんが、自社便ではない場合は空箱の返却輸送費用がかかります。
ワンウェイ箱であれば処分すれば済みますが、プラダンはそれなりのコストがかかっており、処分するわけにもいかないでしょう。返却する際に折りたたんだサイズや重さ、一度に返却できる数などが返却コストを左右するので、これらも考慮した上で通い箱かワンウェイ箱かを選びましょう。
4.人気のプラダン製通い箱を紹介
ここからは、人気のプラダン製通い箱を紹介します。
おすすめ商品
◆リスボックス25B(オレンジ)
こちらは、プラダンの中でも人気の商品です。色はオレンジのほかにもレッド・ブルー・クリアの4色のバリエーションがあるので、用途に合わせた使い分けができます。半透明で中身が確認できるのは、紙のダンボールではできない仕様です。中身が確認できたほうが荷物の分類などの業務が効率化する場合には、半透明タイプがおすすめです。下記のリンク記事で商品の詳細が確認できるので、ぜひチェックしてみてください。
また、アースダンボールでは規格品以外にも、フルオーダーでプラダンを使用した通い箱の作成も可能です。以下では、2つの製作事例を紹介します。
【製作事例1】レンタル電子ピアノの通い箱(プラダン)
レンタル用の49鍵盤の電子ピアノを輸送する箱をプラダンで作成した事例です。箱の形状は、額(折り返し部分)を差し込んで閉じられるN式(額縁タイプ)です。左右2か所の額でしっかりとフタが閉じるので機材を入れても安心して輸送できます。
【製作事例2】AV機器輸送・通い箱用オリジナルプラダンケース
2つ目の事例はAV機器を輸送する通い箱です。箱の形式は身とフタが分かれているC式タイプで、テープにより箱も劣化を早めないようにベルトで固定できるようになっているのが特徴です。
事例のように輸送したい商品に合わせたプラダンをオーダーメイドしたい場合には、下記のオーダーメイドダンボールガイドをご覧ください。ニーズに合った通い箱の作成が可能です。
まとめ
通い箱とは、拠点間を往復して輸送するために繰り返し使用される箱のことです。通常、一方通行の輸送で使用される「ワンウェイ箱」では、使い切りの紙製ダンボール箱が用いられるのが主流です。それに対し、通い箱はプラスチックコンテナやプラスチック製ダンボール「プラダン」などさまざまな種類があります。
アースダンボールでは、サイズや用途などに適したダンボールや梱包材・緩衝材を多く取り扱っています。通い箱に適したプラダンケースやプラダンコンテナもあるので、ぜひご利用ください。