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段ボールの重さはどれくらい?重量の計算方法と配送時の注意点

配送物を梱包する際は、段ボールの重さも気にかける必要があります。配送料金は、段ボールなど梱包資材の重さも含めたの総重量を考慮して算出されるためです。適当な段ボールで梱包してしまうと、内容物自体は軽くとも段ボールの重さで既定の重量を超えてしまう可能性があります。

今回は、段ボールの重さを決める3要素と重さの計算方法、配送時の注意点について解説します。正しく段ボールを選んで配送コストを抑えたい人は、ぜひ参考にしてください。

 

1.段ボールの重さを決める3要素

段ボールの重さは、ライナーと中芯の材質、フルートの種類によって決まります。なお、段ボールの厚さと頑丈さはフルートの種類によって左右されるため、必ずしも重いほど厚くて丈夫にできるとは限りません。

ここでは、段ボールの重さを決める3要素について、それぞれの概要と種類別の特徴を解説します。

 

1-1.ライナーの材質

ライナーとは、3重構造となっている段ボールの表面と裏面に使用される紙のことです。ライナーは使用している古紙の含有率や、紙の厚みによって規格が分けられています。

ライナーの重量や特徴は下記のとおりです。

規格 重量
(1m2あたり)
特徴
D4 120g 古紙含有率が95%以上です。表面にはザラつきがあるため、通常は宅配便用の表面に使われません。
C120 120g D4よりは表面に滑らかさがあります。
C5 160g 古紙含有率90%以上です。強度や滑らかさを重要視しない、軽量物の梱包・パット・仕切り板などに使用されます。段ボールの材質として一般的です。
C6 200g K5で代用されることが増え、需要・取り扱いが減っています。
K5 170~180g 壊れやすい小物の梱包や、表面の印刷を綺麗に仕上げたい場合に適しているライナーです。
K6 210g 強度が高いため特殊な形状の梱包に適しており、荷物を重ねて運搬しても滅多に天面が歪みません。
K7 280g 重量物の梱包や輸出用の梱包に適しています。オーダー注文に使用される傾向です。

D4~C6までのライナーは古紙の含有率が90%以上と多いため軽い分、あまり強度は高くありません。K5~K7のライナーは全体の約30%にバージンパルプを使用しているため重量があり、比較的高価となるものの段ボールの強度も高くなります。

 

1-2.中芯

中芯とは、3重構造となっている段ボールの真ん中で波打っている部分です。中芯は、段ボール特有の強度や軽さを実現するために欠かせません。

中芯は、120~180gの普通芯と、薬剤で硬度を増した180~200gの強化芯に分かれます。中芯で使用される紙は重量があるほど強度が高くなります。

標準 高強度
120g 160g 180g 180g強化 200g強化

中芯を選ぶ際は、ライナーとの強度を合わせることが大切です。高強度の中芯に低強度のライナーを使用すると、段ボールに圧力がかかったり折れ曲がったりした場合にライナーだけが破れてしまう可能性があります。

 

1-3.フルート

フルートとは、中芯が波打つ高さや段数のことです。フルートは波の30cmあたりの段数や高さによって種類が分けられています。

フルートの段数や高さ、特徴・主な用途は下記のとおりです。

種類 段数 厚さ 特徴・主な用途
Aフルート 34±2 5mm 日本では最も一般的で、多少の重さに耐えられるため、引越し用や商品の梱包に使われます。
Bフルート 50±2 3mm 薄くて軽いため、加工が容易です。Aフルートよりつぶれにくいため、仕切りやディスプレイにも使われます。
Cフルート 40±2 4mm Aフルートより薄く強度は同程度です。世界では主流となりつつあります。
Eフルート 93±5段 1.5mm 段ボールとしては薄く、表面が滑らかです。内装箱やギフトボックスなどに使われます。
Fフルート 120以上 1.1mm 段ボールとしては非常に薄い材質です。メール便やポスターケースなどに使われます。
Gフルート 160以上 0.9mm 直接オフセット印刷が可能です。パッケージや内箱として使われます。
Wフルート - 8mm AフルートとBフルートを重ねた形をしており、強度が高く厚みのある段ボールです。輸出用や重量物の外箱に使われます。
2層AA段 - 10mm Aフルートを二段に重ねた形をしており、強度が高く手でつぶすことは困難です。輸出用や重量物の外箱に使われます。
3層AAA段 - 15mm Aフルート三段に重ねた形をした段ボールです。木箱並みの耐久性を誇り、1t程度まで耐えられる箱を作れます。

同じ種類のフルートでも、軽い紙の中芯は強度が低く、重い紙の中芯は強度が高い傾向です。中芯に何を使うかによって、重さ・強度・価格が変化することを覚えておきましょう。

 

2.段ボールの重さの計算方法

段ボール1箱あたりの重さを出すためには、まず下記の計算式で1m2あたりの重さを算出します。

表ライナーの重さ+中芯×段繰率+裏ライナーの重さ=1m2の重量

段繰率とは、フルートを伸ばしたときにライナーの何倍の長さになるかを表した数値です。中芯のA・Bフルートは規格で段繰率が決められています。他のフルートは各社が独自に設定しているものの、Eフルートの場合は1.2となることが一般的です。

▼段繰率

  • Aフルート=1.6
  • Bフルート=1.4
  • Eフルート=1.2

段ボール1m2あたりの算出例は、下記のとおりです。

表・裏ライナーC5(160g)・中芯120g・Aフルートの場合
160+120×1.6+160=512
表・裏ライナーK6(210g)・中芯180g強化・Wフルートの場合
210+180×1.6+180×1.4+210=960

上記の重量に、段ボールの面積をかけることで段ボール1箱分の重さが算出できます。

 

3.【配送時】段ボールの重さに関する注意点

配送サービスを利用する際には、段ボールの重さに関していくつかの注意点があります。注意点を知らずに梱包する段ボールを適当に選んでしまうと、配送料金が高額となったり荷物を損なったりしかねません。

ここでは、段ボールの重さに関して配送時に注意すべきポイントを解説します。

 

3-1.配送料金は総重量とサイズで決まる

配送料金は段ボールの重さだけではなく、中身や緩衝材などを含む総重量と段ボールのサイズ、どちらかの規定を基準にしてより高額なほうの料金に決まります。

段ボールのサイズが小さくても中身が重い場合、中身が軽くても段ボールのサイズが大きい場合、ともに高額な配送料金が必要です。配送サービスごとに荷物のサイズは◯◯cmまで、重さは◯◯kgまでと規定があるため、荷造り前に中身の重さを量ってから段ボールを決めてもよいでしょう。

 

3-2.適度な厚みと重さのある段ボールを使う

配送料金は段ボールの重さも含めた総重量で決まるものの、配送料金を安く収めるために、過度に薄くて軽い段ボールを選ぶことは避けましょう。

薄くて軽い素材でできた段ボールは強度が低いため、重量のある中身を梱包すると段ボールが底抜けしたり破れたりする恐れがあります。緩衝材で衝撃を和らげたり梱包テープで補強したりもできますが、可能な限り梱包物に合わせた強度の段ボールを使うことが大切です。

 

4.適切な重さの段ボールを購入するためには?

大切な荷物を安心して送るためには、送りたい梱包物にぴったり合った大きさ・強度・重さ・厚さの段ボールを選ばなければなりません。

どの段ボールを選べばよいか自分で判断できない場合は、気軽に相談できる専門ショップへ相談することをおすすめします。また、既製品でちょうどよい段ボールが見つけられない場合は、業者にオーダーメイドして最適なサイズの段ボールを作ることもひとつの方法です。

手厚いサポートが自慢の「アースダンボール」では、メールや電話でのご相談を随時受けつけています。また、セミオーダー品の抜型は1,000種類以上あり、配送用だけでなくディスプレイやギフト用に使えるデザイン性の高い段ボールも各種製造中です。

完全なオーダーリクエストであれば、型を製作する前のサンプル確認にも対応しています。コストパフォーマンスにも自信があるため、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

 

まとめ

段ボールの重さは、基本的にライナーと中芯にどの素材を使用するかによって決まります。ただし、中芯にどの種類のフルートが使われるかによって厚さが異なるため、厚い段ボールが重くて丈夫とは限りません。

配送する梱包物の大きさや量と合わない段ボールを使ってしまうと、トラブルに発展する危険性があるため注意しましょう。適切な段ボールがわからない場合や、中身に合わせたデザインの段ボールを作りたい場合は、ぜひ「アースダンボール」へご相談ください。

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